ごはん相談室
健診でアルブミン(ALB)が低いと言われたときに確認したいこと
アルブミンは複数の要因で低下する数値です。自己判断で食事内容を変える前に、確認したい点を整理します。
健康診断でアルブミン(ALB)が基準値より低いと言われると、「栄養が足りていないのでは」と心配される方が多いです。ただアルブミンは栄養状態だけでなく、複数の臓器の働きが関わって変動する数値のため、数字だけで原因を決めつけず確認しておきたい点があります。
アルブミンは複数の原因で低下する数値です
アルブミンは肝臓で作られるタンパク質で、低下する背景としては、食事からのタンパク質摂取や消化吸収がうまくいっていない場合のほか、肝臓での合成そのものが低下している場合、腎臓からタンパク質が漏れ出てしまっている場合、消化管の病気でタンパク質が失われている場合など、いくつもの可能性が考えられます。低い数値という結果だけを見て、原因を一つに絞り込むことはできません。
自己判断で高タンパクフードに切り替えない
「アルブミンが低い=タンパク質を増やせばよい」という単純な発想でフードを切り替えるのはおすすめできません。原因が摂取不足であればタンパク質を見直す意味はありますが、肝臓や腎臓、消化管に問題がある場合は、タンパク質の量や質の調整の仕方がそれぞれ異なり、自己判断での変更がかえって体への負担になる可能性もあります。
原因を絞り込むための追加検査が必要です
アルブミンが低いと分かった段階では、まだ「なぜ低いのか」が特定できていません。グロブリンや肝機能に関する項目、尿検査でのタンパク漏出の有無、必要に応じた画像検査など、追加の検査を通じて原因となっている臓器や病態を絞り込んでいくことになります。フードの見直しは、この原因がある程度はっきりしてから、主治医と相談しながら検討する順番が安全です。
参考にしている情報源
このページの内容は、犬の栄養関連の考え方を整理する際に、以下のような国際的に参照されている枠組みを参考にしています。個別の診断・治療方針の根拠として使うものではなく、実際の数値の見方や基準値は主治医・検査結果に基づいて確認してください。
- WSAVA Global Nutrition Committee(世界小動物獣医師会 栄養委員会)による、犬猫の栄養評価に関する考え方など、国際的に参照されている枠組み
- AAHA(米国動物病院協会)が示す、犬猫の栄養状態の評価に関する一般的な考え方
- 獣医学領域で広く使われている基準値の考え方(検査項目の基準範囲は動物病院・検査機関によって異なります)
このページで判断しない方がいいケース
- 急に食べない、ぐったりしている、嘔吐や下痢が続く
- 療法食中・服薬中・健診で異常を指摘されている
- 体重が短期間で大きく増減している
この場合はフード購入より先に主治医へ相談してください。